新スローガン「心に、いつか希望の火を灯すもの」
令和6年元旦におきました能登半島地震によって私たち高澤ろうそくは大きな被害を受けました。しかしながら、多くの方々から励まし、応援をいただきました。この経験を受けて私たちは新たな一歩を踏み出すため、今年より新たな企業スローガンをつくりました。そこに込められた思いをお伝えできれば、と思います。
「心に、いつか希望の火を灯すもの」
「心に、いつか希望の火を灯すもの」という新たな企業スローガンには、私たちが大切にしている想いと未来への決意が込められています。大きな震災を経験し、多くの困難があったからこそ、私たちは製品やサービスを通じて人々の心に希望を届ける存在でありたいと願っています。このスローガンは、私たちのこれからの歩みを支える指針であり、使命そのものです。
令和6年元旦の震災直後、突然に私たちは住む家が被害を受けるなど日常の基盤に被害をうけました。生活面では、断水により水の確保すらままならず、飲料水や生活用水を分け合いながらの生活が続きました。倒壊した建物、散乱した家財、埃の中で進める片づけは、肉体的な疲労だけでなく、心にも重くのしかかるものでした。
そんな状況の中で、周囲の方々からの応援がどれほど大きな力になったかは忘れることができません。全国各地から寄せられる支援物資や温かいメッセージ、当地に足を運んで片づけを手伝ってくださるボランティアの方々の姿に触れるたび、私たちは「ひとりではない」という希望を感じることができました。その希望が、再び立ち上がる勇気を私たちに与えてくれたのです。
この経験から、私は気づきました。自分たちが作り上げる和ろうそくもまた、困難な状況にいる誰かの心に寄り添い、希望の火をともす存在でありたいと。人の暮らしの側にあって、不安な時、悲しい時、息苦しい時、火を灯すと心が和む存在でありたいと思います。和ろうそくをはじめとする伝統工芸は単なる物質ではなく、作り手の想いや歴史、そして未来への希望が込められています。だからこそ、このスローガンを掲げ、製品を通じて人々に癒しや力を届けることを目指しています。
震災を乗り越える中で、支え合うことの尊さを知り、それが生み出す希望の力を深く実感しました。その感謝を忘れることなく、「心に、いつか希望の火を灯すもの」という言葉を胸に刻み、これからも地域社会やお客様、未来の世代に貢献していきたいと思います。